🪷 仏像ずかん
🪷仏像入門ガイド

仏像の種類と
見分け方がわかる

仏像とは、仏教で信仰の対象となる仏や菩薩などをかたどった像のことです。 じつは仏像は大きく「如来・菩薩・明王・天部」の4グループに分けられ、 姿かたちを見ればどのグループかを見分けられます。このサイトでは、その見方をイラストでやさしく解説します。

金色の如来(にょらい)の仏像イラスト

仏像の4つの種類

仏像は、仏教の世界での「位」によって大きく4つのグループに分けられます。それぞれ姿かたちに特徴があります。

如来(にょらい)の仏像イラスト

如来(にょらい)

さとりを開いた最高位の仏。

釈迦如来・阿弥陀如来・大日如来・薬師如来など。装飾のないシンプルな衣をまとい、頭は巻き貝のような細かい巻き髪(螺髪:らほつ)が特徴です。

見分けポイント:装飾がなく、質素な衣。頭に螺髪。
菩薩(ぼさつ)の仏像イラスト

菩薩(ぼさつ)

さとりを目指して修行中の仏。

観音菩薩・地蔵菩薩・弥勒菩薩・文殊菩薩など。冠やネックレスなど華やかな装身具を身につけ、人々を救うとされます。

見分けポイント:冠・アクセサリーなど華やかな装飾。
明王(みょうおう)の仏像イラスト

明王(みょうおう)

怒りの姿で人々を導く仏。

不動明王・愛染明王など。あえて恐ろしい顔(忿怒相:ふんぬそう)をとり、炎を背負い、剣や縄を持って迷いや煩悩を断ち切ります。

見分けポイント:怒った顔・背中の炎・剣や縄。
天部(てんぶ)の仏像イラスト

天部(てんぶ)

仏の世界を守る守護神。

四天王・毘沙門天・弁財天・仁王など。もとはインドの神々で、鎧を着た武将の姿や、さまざまな姿で仏法を守ります。

見分けポイント:鎧を着た武将姿。武器や持ち物。

仏像の見分け方

お寺で仏像に出会ったら、次の順番で見ていくと、どんな仏像かを見分けやすくなります。

① まず「装飾」を見る

いちばんの手がかりは装飾の有無です。装飾がなくシンプルな衣なら如来、冠やアクセサリーで華やかなら菩薩。怒った顔で炎を背負っていれば明王、鎧を着た武将姿なら天部です。まずこの4分類にあてはめます。

② 手のかたち(印相:いんぞう)を見る

仏像の手のかたちを「印相」といい、それぞれ意味があります。手のひらを前に向けて「怖れなくてよい」を示す施無畏印(せむいいん)、瞑想を表す定印(じょういん)、説法を表す印など、印相から仏像の意味を読み取れます。

③ 持ち物(持物:じもつ)を見る

手に持っているものも大きなヒントです。薬壺を持てば薬師如来、水瓶や蓮を持てば観音菩薩、剣と縄なら不動明王、宝塔を持つ武将なら毘沙門天、というように、持ち物で個々の仏像を判断できます。

④ 光背(こうはい)と台座(だいざ)を見る

仏像の背後の光(光背)や、乗っている台座にも意味があります。蓮の花をかたどった蓮華座(れんげざ)は如来や菩薩に、岩の台座は明王に、邪鬼を踏む台座は天部に多く見られます。

代表的な仏像

釈迦如来 しゃかにょらい

仏教を開いたお釈迦さまの姿。すべての如来の基本。

阿弥陀如来 あみだにょらい

極楽浄土へ導く仏。念仏(南無阿弥陀仏)の対象。

大日如来 だいにちにょらい

密教で宇宙の中心とされる仏。冠をつける例も。

薬師如来 やくしにょらい

病を治すとされる仏。手に薬壺を持つ。

観音菩薩 かんのんぼさつ

慈悲の仏。十一面・千手など多くの姿がある。

地蔵菩薩 じぞうぼさつ

お地蔵さま。子どもや旅人を守る身近な仏。

弥勒菩薩 みろくぼさつ

未来に人々を救うとされる仏。半跏思惟像で有名。

不動明王 ふどうみょうおう

剣と縄を持ち、炎を背負う明王の代表。

毘沙門天 びしゃもんてん

四天王の一尊。武将姿で北方を守る福の神。

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よくある質問

如来と菩薩の違いは何ですか?

如来はさとりを開いた最高位の仏で、装飾のないシンプルな衣をまといます。菩薩はさとりを目指して修行中の仏で、冠やネックレスなど華やかな装身具を身につけているのが見分けるポイントです。

観音様はどのグループの仏像ですか?

観音菩薩(観音様)は「菩薩」のグループに含まれます。冠やアクセサリーを身につけ、慈悲の心で人々を救うとされます。十一面観音や千手観音など、多くの姿があります。

仏像を見分けるいちばんのポイントは?

まず「装飾があるか」を見ます。装飾がなければ如来、華やかな装飾があれば菩薩、怒った顔で炎を背負っていれば明王、鎧を着た武将姿なら天部です。次に手のかたち(印相)や持ち物で個々の仏像を判断します。

不動明王が怖い顔をしているのはなぜですか?

あえて恐ろしい姿(忿怒相)をとることで、なかなか教えに従わない人々を力ずくでも正しい道へ導くとされるためです。手にした剣で迷いを断ち、縄で煩悩を縛るという意味があります。